(アンダーラインのついたコンビーナーが責任者)
01 堆積物/堆積岩の地球・環境化学

 本セッションは,海洋あるいは河川・湖沼堆積物や堆積岩の地球化学情報から,そこに隠された過去/現在の地球環境,元素の分布や移動メカニズムを読み取ることを目指した研究を対象とします。主要・微量元素組成に限らず,同位体組成や有機化合物組成など,幅広い化学情報についての発表を期待します。

山本鋼志(名大)、鈴木勝彦、黒田潤一郎(JAMSTEC)、淺原良浩(名大)


02 土壌・陸域生態系の物質循環

 炭素・窒素・水循環および、有機物やその他微量元素も含めて、陸域生態系の物質循環を扱う。森林、湿地など自然の生態系に加え、農地および人により改変された生態系における物質循環も主要なテーマとなる。 フラックス変動過程や同位体等による物質の追跡、水循環に伴う物質循環、有機物分解過程、植生の炭素固定、酸性雨や気候変動の影響や風化などがテーマとして想定される。

杉本敦子(北大)、八木一行(農環研)、赤木右(九大)、高橋善幸(環境研)、楊宗興(東京農工大)


03 マントル物質の化学とダイナミクス

 46億年にわたるマントルの地球化学的進化、全マントル規模での物質循環、地球化学的貯蔵庫の起源の解明を最終的な目的とする。島弧火成岩、海洋島玄武岩、マントルゼノリス、オフェオライト、隕石等の岩石試料を用いた化学的研究、実験岩石学的研究、数値計算等、あらゆるアプローチの研究を歓迎する。

下田玄(産総研)、小木曽哲(京大)、鈴木勝彦(JAMSTEC)


04 海洋における微量元素・同位体の分布と循環

 海洋における微量元素と同位体は,海洋の状態や様々な物質輸送過程・反応過程を鋭敏に反映したユニークな時空間変動を示す。これらの海洋縦断断面分布と生物地球化学的過程の解明を試みる国際共同研究GEOTRACES計画が進行中である。本セッションでは,海洋における微量元素・同位体に関わる最新の知見を集め,今後の課題を検討する。

則末和宏(京大)、天川裕史、大久保綾子(東大)


05 現世の有機物、微生物、生態系の地球化学的動態と過去の生命史の解明

 有機物は、星間から様々な地球環境中にまで幅広く分布する。本セッションの主目的は、 (1) 現世の様々な環境に存在する有機物や微生物もしくはより高次の生物からなる生態系の動態を地球化学的な視点から解明すること、(2) 有機物の履歴から過去の地史的イベントや生命史を復元すること、である。有機物の同位体化学、有機物と化学進化、生命活動と地球環境との関わり、生体関連物質の地球化学などに関する内容も包括する。

高野 淑識(JAMSTEC)、山中寿朗(岡山大)、大庭雅寛(東北大)


06 水圏環境地球化学

 水が関与した元素の挙動、水が関係する環境化学、水-岩石相互作用などに関する研究を広く扱う。陸水、海水、水-土壌・岩石系などにおける化学的現象についての講演や、新しい手法、モデリング、観測技術などに関する講演も歓迎する。

高橋嘉夫(広島大)、福士圭介(金沢大)、松尾基之(東大)、光延聖(静岡県立大)


07 安定同位体研究の最先端:地球化学への実験的・計算科学的アプローチ

 質量分析技術や装置の発展により、様々な元素の同位体分別効果を検出できるようになった。また,コンピュータの急速な発展により,同位体分別効果の多様な発生原因の計算科学的解明も進みつつある。これらにより,新しい地球化学的手法の発見が期待される。このセッションでは、軽元素(H, Heなど)から重元素(Uなど)に至るまで、地球化学に関するあらゆる元素の同位体科学的研究の投稿を歓迎する。また、同位体効果に関する実験的、理論的的研究のみならず、安定同位体を道具や手段として利用した研究の投稿も歓迎する。

武蔵正明(首都大)、大井隆夫(上智大)、垣内正久(学習院大)


08 社会地球化学:人と安全

 安定・放射性同位元素や微量無機元素を用いた地球化学的手法は、人も含めた循環システムの物質動態解析にも有効である。このセッションでは、特に、人の食生活に係わる「農水産物」を介した物質循環(食物連鎖や栄養状態変化など)やその起源判定(生育環境差異など)に関する研究などの投稿を歓迎する。

武蔵正明(首都大)、松尾基之(東大)、伊永隆史(首都大)


09 地球化学と生理学の融合:生命圏のフィジオロジーの探究

 地球化学と生物科学、とくに(植物)生理学との分野横断的な共同研究は、生物地球科学プロセスの解析、地球環境・気候の変動を復元するための生物地球化学的指標の開発・検討、(古)生物・生態系の環境変化に対する応答の解明などに関わるテーマにおいて、本質的な知見や新しい発想を提供している。本セッションは、生物を対象とした地球化学において「生理学(Physiology)」の視点・切り口を重視して、研究成果や議論を体系的にまとめようという新たな試みである。具体的には、培養実験、現生植物を用いた実験、生物分類・進化に関わる研究、古生物化石を用いた研究などの話題提供と討論の場にしたい。

沢田健(北大)、力石嘉人(JAMSTEC)


10 海洋地殻中の移流と生物地球化学作用

 海洋底は固体地球最大の境界層であり、海底下の流体の移流は、地球内部からの熱や物質の放に大きな役割を果たしている。この「海底下の大河」の影響を地質−化学−生命の多面相互作用として解明・理解することは、海底下微生物圏の広がりと特徴を明らかにすることにつながる。新しい地球生命科学の領域を切り開くために関連する幅広い分野からの議論への参加を期待する。

石橋純一郎(九大)、鈴木勝彦(JAMSTEC)、浦辺徹郎(東大)


11 放射性廃棄物と地球化学

 放射性廃棄物の地層処分に関する研究は学際領域であるが,地球化学の貢献度 はとりわけ高く,重要である。放射性核種の地球化学的挙動,ウラン・トリウ ムをとりまくナチュラルアナログ,岩石・水相互作用,無機物と有機物の反 応,微生物による鉱化作用など様々な観点から放射性廃棄物に関する基礎研究 について議論し,これに関する今後の地球化学的研究の発展を考える。

日高洋(広島大)、吉田英一(名大)、大貫敏彦(JAEA)


12 古気候・古環境解析の地球化学

 古気候・古環境の復元と解析は、地球化学の代表的応用分野の1つですが、こ れまでは、対象とするプロキシーの種類毎に、別々に研究発表が行われてきま した。本セッションでは、昨年に引き続き、各種プロキシー(堆積物、サン ゴ、樹木、アイスコア、鍾乳石等々)の垣根を越えて、さまざまな古気候・古 環境データを一同に持ち寄り、その解析・相互比較を行うことで、新しい分野 横断型の古気候学・古環境学の創出を目指します。

中塚武(名大)、入野智久(北大)、原田尚美(JAMSTEC)、渡邊剛(北大)


13 宇宙地球有機物とアストロバイオロジー

 炭素質コンドライトなどの地球外物質や、海底熱水系環境下の有機物に関する分析や生成模擬実験などから、生命の誕生に至る化学進 化過程や生命進化について議論する。また、太陽系惑星・衛星の環境条件や地球極限環境生命に関する知見から、地球外生命の存在可能性やその検出法について議論する。また、太陽系惑星・衛星の環境条件や地球極限環境生命に関する知見から地球外生命の存在可能性やその検出法について議論する。

小林憲正(横国大)、三田肇(福岡工大)


14 バイオミネラリゼーションと石灰化ー遺伝子から地球環境までー

 生物起源炭酸塩の化学・同位体組成は古環境・古生態を復元するための重要な手法の一つである.また,生物起源炭酸塩の形成は二酸化炭素の増加に伴う海洋酸性化に特に影響を受けやすいと考えられている.生物起源炭酸塩の形成機構(バイオミネラリゼーション)の解明は,古環境・古生態復元の精度向上のためだけでなく,地球環境変化に対する生物活動の応答を理解する上で必要不可欠である.本セッションは遺伝子から地球環境まで生物起源炭酸塩に関して幅広く議論を行い,地球環境研究のブレイクスルーを狙う.

白井厚太朗、佐野有司、川幡穂高(東大)


15 宇宙化学:先太陽系史から初期太陽系円盤進化史

 太陽系形成以前の宇宙の物質形成から初期太陽系円盤での物質形成,化学進化に関する講演を広く募集し,太陽系にいたるまでの宇宙史,惑星にいたるまでの初期太陽系史を議論する.地球外物質の分析的研究,物質形成や円盤進化に関する理論的研究,物質形成に関する実験的研究など多様なアプローチからの講演を歓迎する.

橘省吾(東大)、伊藤正一(北大)、横山哲也(東工大)、山下勝行(岡山大)


16 大気微量成分の地球化学

 地球温暖化や成層圏オゾン層破壊など、大気組成の変化に起因する地球環境問題を理解するためには、大気微量成分の挙動を詳細に把握することが不可欠である。本セッションでは、温室効果気体、反応性微量気体、エアロゾル等の放出、輸送、物理化学的な変質、大気圏と生物圏との相互作用などについて議論を行う。

斉藤拓也(環境研)、角皆潤(北大)


17 惑星・衛星・小惑星の宇宙化学

 惑星・衛星・太陽系小天体の起源と進化の解明を目指した研究についての講演を広く募集する。隕石や宇宙塵の化学分析・同位体分析・鉱物観察、室内実験や理論的アプローチによる研究成果、月や火星探査に纏わる話題、および新たな分析手法開発等の発表を歓迎する。多くの関連研究者に参加していただき活発な議論を行いたい。

三浦弥生(東大)、橘省吾(東大)、中村智樹(九大)、山口亮(極地研)

18 大気圏・水圏とそれらの相互作用、気候変化

 温室効果ガス増加を原因とする気候変化・地球温暖化には、温室効果ガスの発生・吸収源として、海洋と水域が果たす役割が大きく、その一層の理解が、モデルによる将来予測の精度を高めるために必須である。海洋の二酸化炭素吸収・放出、二酸化炭素濃度増加の水域環境への影響、水圏の変化がもたらす大気圏への影響と気候へのフィードバック、生元素循環と海洋生物生産、一酸化二窒素・メタンの収支に及ぼす水域の影響などの議論を行う。

吉田尚弘(東工大)、植松光夫(東大)、野尻幸宏(環境研)


19 ナノジオケミストリー・地球の物質の基礎化学

 結晶の大きさや形状、ナノ構造などが地球を構成する鉱物の反応性、安定性、強度、生物との相互作用などに大きな影響を及ぼす。地球を構成する物質の微視的な構造や熱力学的解析、、拡散現象、岩石ー水相互作用の原子レベルの観察、結晶中の微量元素の存在状態と分配など、実験や理論に立脚した基礎化学的な研究を歓迎する。

鍵裕之(東大)、宇都宮聡(九大)、太田充恒(産総研)


20 宇宙線生成核種の宇宙地球化学

 宇宙線は月,隕石などの地球外惑星物質や地球の大気等と衝突をすることで核反応を起こし,10Be,14C,26Al,36Cl,129Iなど様々な核種を生成します。これら宇宙線生成核種は地球環境学,年代学,考古学,宇宙化学などの様々な研究分野に応用されています。本セッションでは,宇宙線生成核種によるキャラクタリゼーションを行っている異分野・異なる学会に所属する研究者が、最新の技術、最新の応用研究の発表を通じて交流を深め、今後の発展につなげることを目的としています。

西泉邦彦(UCバークレー)、南雅代(名大)、日高洋(広島大)


21 東アジアのテクトニクスと地球化学

 日本列島を含む東アジアのテクトニクスについて、もっぱら岩石学や地球化学的手法を用いて研究を行っている者と、構造地質学、堆積学、古生物学的な手法を用いた研究を行っている者が出会い、互いに刺激し合う場となることを期待する。

早坂康隆(広島大)、Moonsup Cho(ソウル大)、宮本隆実(広島大)、永広昌之(東北大)、坂井卓(九大)


22 沈み込み帯の地球化学

 沈み込み帯においては,流体の移動,変成・変形作用,マグマの生成等に伴い多様な物質循環・元素分別が起こっている。本セッションでは,沈み込み帯浅部?深部で生じる諸現象を地球化学的手法を用いて解明する研究を広く扱う。

石川剛志(JAMSTEC)、片山郁夫(広島大)

23 地球化学から教育界へのキャリアパスの模索

 初等・中等教育における理科では「生命・地球」の概念を学ぶことがひとつの柱となっており,正しく地球の概念を指導できることが教員に求められている。すなわち,地球化学の背景を身につけた人材が教育界で活躍する意義は非常に大きいと考えられる。本セッションでは,地球化学分野から教育界へのキャリアパスの現状やそれに向けた取り組みについて紹介する。本セッションをひとつの契機に,キャリアパスに関する学会全体での議論が活発に展開されることを期待する。なお,本セッションは依頼講演のみで構成しますので一般講演の受付はいたしません。

津野宏(横国大)、橘省吾(東大)


(セッション01から23までに入らない発表は、以下の4つのセッションで受け付けます)

101 宇宙惑星化学(全般)

102 固体地球化学(全般)

103 生物圏地球化学(全般)

104 大気水圏地球化学(全般)